踏み出したいのに踏み出せない人へ

こんにちは。カウンセリング ラウアの伊藤です。新年早々『石占い』のイベントもあり、慌ただしくスタートを切った2020年となりました。
お陰様でイベント効果もあり、少しずつラウアでやっていることが広まりつつあり、嬉しく思っております。

10年以上ぶりに石占いを再開し、久しぶりに普通一般的なカウンセラーだったら「?」と思うご相談をいろいろと受け、改めて「私のような異色のカウンセラーもこの世の中には必要とされている」ことを痛感することができました。

さて今日は、「踏み出したいのに踏み出せない人へ」向けてお送りしたいと思います。

「踏み出したいのに踏み出せない人」の多くは、不思議と皆さん第一声が「私の好きなものを教えてください」なんです。

10年前も同じようなご相談を何件も受けていましたが、当時の私の心境は正直言って「( ゚Д゚)ハァ? 何を言ってるんだこの人は?」でした。

あれから10年、私も子育てや介護、親の看取り、夫のうつ病、職場でのやりきれない体験などの人生経験を重ね、ようやく「私の好きなものを教えてください」と本気で相談してくる人の気持ちの本心が見えるようになってきました。

普通、こんなこと病院や行政に勤務している臨床心理士には言えない相談ですよね……

カウンセリングや石占いに来てくれる人の大半は生真面目な優等生タイプが多く、そのなかでも「私の好きなものを教えてください」と相談してくる人に共通しているのが典型的な長女の役割を担っていて、家族関係に振り回されている人たちです。

皆さんは、小さい頃から母親の機嫌を損ねないように自分の本心を抑え込み、兄弟のなかではしっかり者の「お姉ちゃん」を演じてきた人が大人になって結婚し、子育てや婚家のなかでの嫁という立場に適応できなくなり、疲弊してしまった状態になって相談に来られます。

幼少期から長い年月の間、自分自身の本心よりも家族をはじめ、周りの友人・知人・職場の仲間から仲間外れにされることを恐れるがあまり、対外向けに取り繕ってきた人格で生きてきたために、本当は自分が何が好きで、何をしているときが楽しいのか、本当に美味しいと感じられる食べ物は何なのかさえわからなくなってしまっている状態なのです。

「仲間外れにされる恐れ」は依存的な性格を作り上げ、「私がいなければ家族は、あの人は」の大義名分のもと、共依存の関係の泥沼から抜け出せない悪循環を繰り返します。ですから「こんなに一生懸命やっているのに…」報われず、いつまでも苦しいのです。

根本的な問題と向き合わずに「苦しさ」や「やりきれない思い」ばかりに囚われていると、いろんな依存症で気を紛らわすようになってきます。
お酒、煙草、パチンコなどギャンブル、恋愛、買い物、麻薬や薬などが一般的に知られている依存症ですが、占いジプシーや身の丈に合わない高額なセミナー受講、常に自己啓発セミナーに通っている状態も同じです。なかには唐突に「神様」関連の話が出てくる人もいますね。

問題と向き合えない限り「苦しさ」や「やりきれない思い」、家庭内のゴタゴタや依存症の症状はけして治りません。

問題と向き合えない人はいつもイライラしています。
なぜなら、周りや目の前にいる人と自分を比較して、嫉妬しながらも自分の劣っている点をわざわざ数え上げるからです。
もともと攻撃的な性格の人は、カウンセラーとして対峙している私とご自身を比較して、私に対してけんか腰に話してきます。

「私の好きなものを教えてください」「苦しいです」「どうしたらいいですか」と依存しながら、けんかを吹っかけてくる。もう支離滅裂です。

「踏み出したいのに踏み出せない人」へのアドバイスは、まず始めに「仲間外れにされる恐れ」と向き合い、共依存の家族関係を見直すこと。

次に、「踏み出したいのに踏み出せない人」の多くが経済的に困窮している場合がありますが、その原因の大半は依存症の問題です。自分は何の依存で気を紛らわしていたかをよく見直すこと。

最後に、自立するために何でもいいので仕事をして収入を得ること。(ご主人の扶養になっている負い目が増々自分をみじめな思いに追い込むからです)

カウンセラーの役割は、この過程のなかで「どのようにしたら本来のあなた自身と、生きる喜びを取り戻すことができるだろうか」を一緒に考えていく同伴者です。

何か特殊な力であなたの人生を変える魔法使いではけしてありません。

「私の好きなもの」はあなた自身にしかわかりません。

そして最終的に一歩踏み出すのも「あなた自身」の問題なのだとお伝えして、終わりにします。